寒さを味方に!〜氷像製作開始〜                 取材日:2007年12月19日
支笏湖の天気は快晴!(左写真)
とはいっても、寒いし、風は冷たいしで、太陽が雲に隠れないことを祈るしかないといった感じです。
しかし、この寒さが「千歳・支笏湖氷濤まつり」の氷像造りには絶好のコンディション。

会場に着くと、氷像の骨組みに向けて水を吹き付ける作業がすでに始まっていました(右写真)。
骨組みの下部には、もう氷が付いてきているようです。
会場製作部長の福士さん(右下写真)にお話を伺うと、「作業開始は11月21日から。丸太や鉄パイプで組み立てた骨組みに、漁網や松の葉をかぶせて(左写真)土台を造り上げることから氷像造りは始まります。ただし、今回は台風の影響もあってか、良い松の葉がなかなか見つからなくて困りました。松の葉を使った氷像は、氷濤まつりの中でも人気のオブジェの一つなので、どうなるかと思いましたね。」とのこと。
ちなみに福士さんは、第1回目の氷像造りから携わっている、ただ一人のスタッフです。
骨組みができあがると、次は、支笏湖の澄んだ湖水をポンプで汲み上げる作業(左写真上)に入ります。
「12月10日から水上げを始めました。およそ15万トンの水を汲み上げます。透き通った湖水を土台に吹き付けるために、網のカゴを二重にして、湖水を濾過しながら吸い上げています。これで、小さなゴミを取り除くことができるんです。やっぱり、氷像はきれいに仕上げたいですからね。」と、福士さん。
電気の力で汲み上げているので(左写真下)、停電などが起こるとすぐに駆けつけて、凍結防止をしなくてはならないとか。
会場製作を担当する10名(取材当日は8名)にとっては、気の抜けない毎日が続きます。
こちらの装置には、氷濤まつりが終了し、会場内の清掃が全て終わるまで(だいたい4月位まで)、頑張ってもらうそうです。
土台に氷が付き始めたのは、この取材に伺う2〜3日前のこと。
それまでは、暖冬の影響で氷が付かなかったのだとか。






氷像の土台をしっかり固めるのに、下部から順に水を吹き付けていきます(右上写真、右写真、左上写真)。
「年内には土台の下部、つまり全体の3分の1をガッチリと固めるつもりです。といっても気温次第なんですけどね。」と、福士さん。
水を吹き付けるのにベストな気温は、マイナス3度〜マイナス11度。
気温が低すぎると、水を吹きかけるノズルやパイプ部分が凍ってしまい、ヒビ割れしてしまうのだそうです。
「ノズル部分は、既製品を自分達で氷像造りに都合の良いように改良して、今に至っています。また、現在はパイプにノズルを取り付けていますが(右写真)、最初の頃はホースに直にノズルを付けて使用していました。しかし、それだと微妙な角度を調整するのに、ホースがふにゃふにゃしてどうしようもないため、今の形になったんですよ。それから、昔は、パイプを直に雪や氷に突き刺して、水を吹き付けていましたが、気温が少し上がると、雪や氷が溶け出して、せっかく完璧な角度で突き刺していたのに、それが変わってしまうことがあり、大変だったんです。そこで今は、2本のツメをパイプに取り付けて、それを木に突き刺して使用しています(左写真)。これだと、雪や氷が溶けても、角度に変化が起こらないんです。」と、福士さん。
長年に渡る経験からの「創意工夫」といったところでしょうか。
風の向きや気温が少しでも変わるたびに、噴射する位置や角度を変更する、一秒たりとも気の抜けない状況が続く、氷像造りの現場ならではのお話を聞かせて頂くことができました。
ちなみに左写真の福士さんは、これから狩りとか釣りに行くわけではありません。
福士さんの持っている木の棒は、1m・2m・2m50cmの位置に印が付いている、通称“バカ棒”(=バカでも長さを測れることから)と呼ばれる特製定規。
これも30年もの氷像製作の歴史から生まれた愛称なのでしょうか!?
「なかなか、使い勝手がいいんですよ」と、福士さん。
うっすらではありますが、きれいな虹(左写真)も見ることができた氷濤会場。
これから、氷濤まつりが始まる、2008年1月25日まで、24時間体制(年末年始のお休みもあるようなないような状態)で、氷像造りは続けられます。
会場製作担当者は、期間中も溶けた箇所の修復や安全性のチェックなど、訪れるお客様が安心して氷濤まつりを楽しめるよう、会場内にくまなく目を光らせています。
スタッフ全10名の頼もしい面々(支笏湖温泉街在住のみなさん)には、本当に頭が下がります。
独特の青みがかった「支笏湖ブルー」の氷像群を造りだす、氷濤まつりの影の主役達は、今日も寒さを味方に作業を行っていることでしょう。
30回目の節目を迎える「千歳・支笏湖氷濤まつり」は、2008年1月25日(金)〜2月17日(日)まで開催されます。
氷濤まつりを誰よりも愛する、10名の熱い男達が造り上げた数々の氷像群を是非見に来て下さい。
「支笏湖ブルー」の美しさに、自然と感動がこみ上げてくること間違いなしです。
まつり会場にお越しの際は、寒さ対策をお忘れなく!

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